※部署や役職、仕事内容はインタビュー当時(2023年2月)のものです。
私が所属しているIR部の「IR」とは、インベスター・リレーションズの事で、決算情報を始めとした財務情報や会社の成長戦略、近年ではESGのような非財務情報などの、投資判断に必要な情報を株主や投資家に向けて発信する活動のことを言います。既存の株主とのコミュニケーションはもちろんのこと、当社に期待をし、将来投資をしてくれる可能性のある国内外の投資家とも関係性を構築し、「将来性があり投資をしたい会社」と認知してもらうことが私たちの重要な業務となります。
IRの業務の特徴に、株主・投資家が正しく投資判断をするためには、良い情報だけでなく悪い情報も含めてコミュニケーションをする必要があるという点があります。会社の現在の正しい姿への理解という観点においては当たり前のことですが、会社の未来の姿の理解という観点では少し注意が必要となります。これから先に起こる未来の不確かな要素のうち、希望的な要素なのか、実現性の高い要素なのかを混同させないようにコミュニケーションをとり、株主・投資家の皆様との信頼関係を高めることが大切と考えます。
決算資料の作成や会社のビジョンを正しく示すためには、社長をはじめ会社のキーマンと常に接点を持ち、綿密なコミュニケーションを図る必要があります。社内の中では、誰よりも会社の本質を理解できる点が面白みであり、やりがいにも繋がっています。また、実務を行う上では、当社が上場している東京証券取引所や金融庁などが定めるルールや法令を遵守する必要があり、必然的に高い専門性を習得できる点も魅力です。
「上場を目指している会社があり、コーポレート業務全般の実務に精通している人材を探している。」そう紹介されたのが当社でした。これまで経理財務、労務、法務等に加え、広報IRなどのコーポレート業務の実務経験をトータルに積み重ねてきました。上場の準備に携われる経験は、そうそう出来るものではない上に、これまで培ってきたスキルや経験も十分活かせると考え入社を決めました。DUO(デュオ)をはじめとする商品の評価がとても高く、成長の可能性を感じた点も動機の一つでした。
入社当時は、数人でコーポレート業務の全てをカバーしていました。売上の増加と共に組織が急拡大している状況と並行して、上場準備が本格化し日を追うごとに業務量が激増していきました。日々新しい知識を習得しながら前に進み続けることは非常に大変でしたが、その分自身が戦力になれていることが実感でき、充実していました。
上場日の感動は、一生忘れることはないと思います。上場準備は初めての経験でしたので、毎日がチャレンジで、手がけなければならない膨大な量のドキュメントの提出や審査を繰り返し、幾多の壁を乗り越えていきました。乗り越えた壁が高かった分、達成感もひとしおでした。コロナ禍での上場でしたので残念ながら東京証券取引所の上場セレモニーは開催されませんでしたが、社内の有志のメンバーと共にセレモニーを企画し、社内で行いました。上場セレモニーといえば打鐘ですので、鐘も用意し、5度の鐘の音と共に経営陣と多くの社員と喜びを共有できました。
女性のキャリアはライフイベントに左右されやすく、これと決めたものに向かって走りぬくには難しい局面やタイミングがあると思います。その変わりやすい環境下でもキャリアアップし続けるためには、常に一段掘り下げ理解を深めることを習慣づけし、業務の専門性を高めることと、周囲と協力しあえる関係性を構築することが重要と考えます。プロフェッショナルな領域を持つことは、自身の存在意義も高まりますし、それを軸に業務を広げていくことも可能です。年次が進むにつれ、マネジメントという要素も必要となりますが、深い知識は武器になります。また、業務の質を高め続けるためには、個ではなくチームで取り組むこと、時にはチーム外の人々と協力し合う事が必要不可欠となります。今、IRの業務を担当していますが、自他共にプロフェッショナルと認められるように業務を通じて専門性を高めていくことはもちろんのこと、チームで結果を出すことにもこだわりたいです。
成長フェーズの会社なので目まぐるしく変化し、進化を続けています。決められた業務をこなすのではなく、今何が求められているのか、何が必要かを理解し、常に自ら行動を起こす必要があります。私自身もそうですが、それをやりがいに感じられる人の方が当社との相性が良いのではないかと思います。また、時には課題をクリアするために、自分の業務やスキルを超えた挑戦をする機会も訪れます。そうした状況にあっても、部署に関係なく助け合える仲間がいることが当社の大きな魅力です。このチャレンジングな環境を楽しめる方とお会いできることをお待ちしています。